
事件名:大津市立皇子山中学校いじめ自殺事件
事件発生日:2011年10月11日
発生地域:滋賀県大津市
事件概要:中学校の当時2年生の男子生徒が、いじめを苦に自宅マンションから飛び降り自殺をするに至った。
加害者達のいじめ行為
①男子生徒の手足を鉢巻きで縛り、口を粘着テープで塞ぐなどの行為を行った
県警は暴行、窃盗、器物損壊の3つの容疑で、自殺した生徒に関わる計13事件を立件したと説明。
具体的な書類送検容疑などは明らかにしなかったが、捜査関係者によると(1)昨年9月の体育大会で男子生徒の両手を鉢巻きで縛った上、口を粘着テープでふさいだ(2)昨年10月に校内のトイレで暴行した――などの疑いが含まれている。
男子生徒と元同級生3人は遊びとして、じゃんけんで負けたら「罰ゲーム」を課すようになった。
尋問で3人は、体育大会で男子生徒を押さえつけて顔や手足に粘着テープやハチマキを巻き付け、蜂の死骸を食べさせようとした行為は認めたものの、目的を問われると1人は「リアクションを楽しむエンターテインメントのようなものだった」と話した。
②自殺の練習をさせた
市が設置した第三者委は、口や手足を粘着テープで縛ったり、3階の教室の窓から体を突き出すことを強要する「自殺の練習」などの行為があったと認定している。
③被害者の葬式ごっこをした
学校が実施した全校生徒アンケートの回答に「自殺の練習をさせられていた」「葬式ごっこ」など、いじめを示す記述があった。
④被害者宅を訪れ、室内を荒らした
さらには自殺の数日前、いじめグループの2人が男子生徒の部屋に押し入り、室内をめちゃくちゃに荒らしてもいる。
⑤自宅から貴金属や財布を盗んだ
男子生徒が多額の金を口座から引き出し、さらに祖父母の財布からも抜きとった使途不明金があることも判明している。
総額は40万円にもおよぶ。
⑥被害者が自殺前日に自殺を仄めかすメールを送ってきても、「死ねばいい」と返信し、被害者に自殺を決意させた
生徒が亡くなる前日、加害者とされる生徒に「ぼく死にます」との電話をしていたとする記述も判明。
少年が死亡前に送った「もう俺死ぬわ」とのメールに対し、加害者少年らが「死ねばいい」と返信したことや、事故後に「死んでほしかったし、良かった」と漏らしていたことも判明した。
⑦被害者の自殺後に、自殺した生徒の顔写真に穴を空けたり、落書きをした
大津市で昨年10月、公立中2年の男子生徒(当時13)が自殺した問題で、学校が実施したアンケートに「(教室に)貼ってあった男子生徒の写真の顔に、死亡後も、いじめをしたとされる生徒が穴を開けたり落書きをしたりしていた」など、執拗ないじめの様子に関する記述があったことが7日、関係者への取材で分かった。
加害者の処分
①加害者3人のうち2人が書類送検となった
大津市の中2男子自殺で、滋賀県警は27日、いじめに関わったとされる同級生の少年3人=いずれも(15)=のうち、事件当時14歳だった2人を暴行などの疑いで書類送検した。
②残る1人は、刑事罰の対象とならない13歳だったことから暴行などの非行事実で児童相談所に送致された
刑事罰の対象とならない13歳だった1人は児童相談所に送致した。
③暴行、器物損壊、窃盗の3容疑、計13件について立件した
県警は暴行、窃盗、器物損壊の3つの容疑で、自殺した生徒に関わる計13事件を立件したと説明。
教師等の処分
①事件発生時の校長は、減給10分の1(1カ月)の懲戒処分を受け、同日に依願退職した
大津市で平成23年10月、市立中学校2年の男子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、滋賀県教育委員会は26日、男子生徒へのいじめに適切に対応するための体制づくりを怠ったなどとして、同中学校の校長(59)を、減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にした。校長は同日付で依願退職した。
②事件当時の教頭2名が文書訓告処分を受けた
③被害者の在籍していた学年主任が厳重注意処分を受けた
一方、市教委は同日、同校の男性教頭(54)と女性教頭(52)を文書訓告、当時の学年主任だった男性教諭(53)を厳重注意処分とした。
④担任だった男性教諭は「教員としての職務上の義務を怠り、教育公務員としての信用を著しく失墜させた」として減給1/10とした1カ月間の処分
いじめを受けていた滋賀県大津市の市立中学2年の男子生徒が2011年10月に自殺した問題で、滋賀県教育委員会は13年5月17日付で、生徒の担任だった男性教諭(41)を減給10分の1(1か月)の懲戒処分とした。
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