
事件名:青梅市連続障害者暴行恐喝事件
事件発生日:2008年
発生地域:東京都青梅市
事件概要:未成年者グループによる知的障害者を標的にした一連の事件
加害者達のいじめ行為
①付近を通りがかっていた知的障害を持つ男性に対し、「タイマンしろ」などと因縁をつけ、近くの公園に連れ込み、暴行した
調べでは、少年らは今年1月12日午後1時ごろから約1時間にわたり、たまたま道で 出会った青梅市の知的障害の男性(20)に、「タイマンしろ」などと因縁をつけ、顔や腹を 殴るなど暴行を加えた上、バッグから現金8万円を盗んだ疑い。
②現金8万円を奪い、後日、呼びつけ、携帯電話を強奪し、「携帯電話を返してほしければ金を持って来い」と脅し、現金1万円を騙し取った
③別の知的障害を持つ15歳の少年を、6時間以上にわたり暴行、頭をギターで殴るなどした
調べでは、9人は今年1月中旬、青梅市河辺町9の路上で、自転車で通りかかった知的障害のある男性(20)に因縁をつけて近くの公園で暴行し、現金約8万円を奪ったほか、5月末には知的障害のある少年(15)を仲間の自宅に連れ込み、ギターで殴るなど約6時間暴行し続けるなど7件の暴行、恐喝などをした疑い。
少年らはその後も男性を呼び出し、通報しようとした携帯電話を強奪したり、「返してほしかったら1万円持ってこい」 などとうそを言い、1万円をだまし取ったりした疑い。
さらに5月31日にも、6時間以上に わたり、別の知的障害を持つ少年(15)の頭をギターで殴るなどの暴行を加えた疑い。
③暴行した相手に対して「痛いですか?」などとインタビューをして、からかっていた
被害者を殴りながら、木の棒をマイクに見立て「感想を聞かせて下さい」とふざけて質問したり、わざと軽くほおを殴らせて「訴えるぞ」と口止め工作もしていた。
逮捕後も「いじめて何が悪い」と話す少年もいるという。
少年らは木の棒をマイクに見立て、暴行の様子を実況中継。殴られた男性に「痛いですか?」 などと“インタビュー”していた。
また、男性が警察に被害を訴え出ないよう、男性に「猫パンチ」 と呼ばれる弱いパンチで自分たちを殴らせ、「お前も一緒だ」などと脅していた。
④被害者から脅し取った金銭を、ゲームセンターや健康ランドで使用した
脅し取った現金は健康ランドやゲーム代などに使っていた。
加害者の処分
所轄の青梅警察署より「被疑者9名中8名を逮捕、残り1名は補導(児童相談所送致)」と発表された
知的障害者を狙い暴行や恐喝を繰り返したなどとして、警視庁少年事件課と青梅署は、いずれも東京都青梅市の無職少年(16)や中学3年の少年(14)ら14~16歳の少年8人を逮捕、13歳の少年を児童相談所に送致した。
知的障害者らに暴行や恐喝を繰り返したとして、警視庁少年事件課は22日、東京都青梅市の市立中学3年生6人(14〜15歳)ととび職(16)、無職(16)の少年2人の計8人を強盗や恐喝などの疑いで逮捕したと発表した。
当時13歳だった中3の男子生徒(14)は14歳未満の触法少年だったとして補導した。
教師等の処分
なし
市内中学生等の逮捕事案に関する青梅市教育委員会の見解
市内中学校の卒業生および在校生が、暴行、恐喝等の容疑で、今年の3月から8月にかけて逮捕または児童相談所に送致された件につきまして、青梅市教育委員会として、これらの事件がもつ健全育成上、および人権教育上の意味を深刻に受け止め、遺憾の念にたえません。
特に、障害のある方や、特別支援学級に在籍する生徒に対して危害を加えたことは極めて卑劣な行為であり、決してあってはならないことであると認識しております。
今回の一連の事件で被害を受けたすべての方々、またその家族の方々、そして御心配をおかけしました市民の皆様に対して、教育委員会として深くお詫び申し上げます。
教育委員会では、教育目標の基本方針の第一に、人権尊重の精神の育成を位置付けております。
これは、人権教育がすべての教育の根幹を成すという理念に基づいております。
今後早急に取り組むべきことは、今回のような事件が二度と起こらぬよう、各学校における人権教育をさらに充実・推進していくことであると認識しております。
教育委員会は、これまで以上に学校との連携を深めるとともに、保護者、地域、関係諸機関からの御協力をいただきながら、人権を尊重する心や、暴力を否定する心をはぐくむための教育を一層推進するよう、各学校を指導してまいります。
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