旭川女子中学生いじめ凍死事件 金子校長は何を間違えたのか

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金子圭一(かねこけいいち)


1978年4月  北海道教育大学 入学
1982年3月  北海道教育大学 卒業

1982年4月  上ノ国町河北中学校?
1987年4月  美瑛町立明徳中学校?
1993年4月  旭川市立東名中学校?

(この間、不明)

2006年4月  旭川市立旭川中学校 教頭就任
2009年3月  旭川市立旭川中学校 教頭退任
2009年4月  旭川市立明星中学校 教頭就任
2011年3月  旭川市立明星中学校 教頭退任
2011年4月  旭川市教育委員会 学校教育部 教育指導課 主幹
2013年4月  旭川市教育委員会 学校教育部 次長
2016年4月  旭川市立永山中学校 校長就任
2018年3月  旭川市立永山中学校 校長退任
2018年4月  旭川市立北星中学校 校長就任
2020年3月  旭川市立北星中学校 校長退任
2020年4月  剣淵町教育委員会 学校教育部 指導員
2021年5月  剣淵町教育委員会 退職


金子圭一の主張



1 お母さんの認識はイジメになっていると思うが事実は違う

2 「当該生徒はパニックになることがよくあった」と小学校から引き継ぎがあった

3 当該生徒は、川へ落ちる2日前に母親と電話で言い合いになり、怒って携帯を投げて、公園から出て行ってしまったことがあった



4 何かを訴えたくて、飛び出したのは自傷行為

5 彼女の中には以前から死にたいという気持ちがあったんだと思う

6 具体的なトラブルは分からないが、母親は子育てで苦労している様子だった



7 彼女の問題は長いスパンでないと解決しない

8 医療機関などと連携しながら当該生徒の立ち直りに繋げていけたらなと考えていた



9 生徒間のトラブルや、些細なトラブルがあれば情報共有している

10 毎年5月にイジメに関するアンケート調査を実施しているが、イジメがあるという結果はあがっていなかった



11 教頭の話では、当該生徒を川から引き上げた時に母親を呼んで引き渡そうとしたが、当該生徒が帰りたくないと大騒ぎしたとのことだった

12 子供の問題の背景に家庭の問題というのは無視できない



13 関係生徒達には、しっかり指導した

14 警察ではないので、それ以上のことは出来ない

15 「警察が動いているときは、トラブルの話題には触れないで下さい」と言われたので、そのように対応した



16 当該生徒本人と話をすることが出来なかった

17 イジメの認知には至らなかった

18 転校した後も関係した生徒と保護者、当該生徒の母親を交えて話し合いをしている



19 関係生徒達がしたことは相当の問題

20 現象だけ見ても問題は解決しない

21 問題の背景も見なければいけない

22 たまたま現場に居て、トラブルに関わってしまった子も沢山居る



23 現場に居た皆に責任がある

24 その時の場面だけが問題とは捉えていない

25 当該生徒との一連のやり取り(関わり方)も含めて指導していた



26 子供は失敗して成長していく



27 「命に関わるんだぞ」「どれだけ重大な事をやっているのか分かっているのか」と言って指導した

28 素直に認めた子もいたが、最後まで正直に話さなかった子もいた

29 近所から通報があった問題の子もいたが、指導しても認めなかった

30 自分の子供のやった事に向き合えない保護者もいた

31 逃げ回って人のせいにして自分は悪くないという姿勢ではいけない

32 心の底から反省させて、二度と同じことをしないようにしないといけない



33 当該生徒の母親と話し合っていこうとしたときに、警察の捜査が始まり、対応も制約を受けてしまった

34 それでも、整理を付けなければいけないと考えた

35 整理をしなければ、何も始まらないと思った

36 関係生徒には、どこが悪かったのか、今後どうしたらいいのかを考えさせた

37 当該生徒が戻ってきた時に、二度と同じことが起きないようにしたかった

38 その為にも、当該生徒の母親と、様々な課題について、話がしたかったが、突然、転校してしまった

39 そして、話し合いの場に弁護士を同席させるか否かの話だけが残ってしまった



40 当該生徒は、警察の聴取に対して「イジメはありません」と答えていた



41 なんでもかんでも、イジメと評価することはできない



42 当時のトラブルと、当該生徒が亡くなった事との関連はないと思う


金子校長が「イジメではない」と考えた根拠


1 発達特性


・「当該生徒はパニックになることがよくあった」と小学校から引き継ぎがあった


2 母親との関係


・当該生徒は、川へ落ちる2日前に母親と電話で言い合いになり、怒って携帯を投げて、公園から出て行ってしまったことがあった

・教頭の話では、当該生徒を川から引き上げた時に母親を呼んで引き渡そうとしたが、当該生徒が帰りたくないと大騒ぎしたとのことだった

・具体的なトラブルは分からないが、母親は子育てで苦労している様子だった


3 上記の根拠から導き出された評価


・何かを訴えたくて、飛び出したのは自傷行為

・彼女の中には以前から死にたいという気持ちがあったんだと思う

・彼女の問題は長いスパンでないと解決しない


4 当該生徒の説明


・当該生徒は、警察の聴取に対して「イジメはありません」と答えていた


5 アンケート結果


・毎年5月にイジメに関するアンケート調査を実施しているが、イジメがあるという結果はあがっていなかった


本事案の対応に関する金子校長の考え


事案の受け止め


・関係生徒達がしたことは相当の問題

・たまたま現場に居て、トラブルに関わってしまった子も沢山居る

・現場に居た皆に責任がある

・現象だけ見ても問題は解決しない

・その時の場面だけが問題とは捉えていない

・整理をしなければ、何も始まらないと思った

・それでも、整理を付けなければいけないと考えた


方針


・問題の背景も見なければいけない

・逃げ回って人のせいにして自分は悪くないという姿勢ではいけない

・心の底から反省させて、二度と同じことをしないようにしないといけない

・当該生徒が戻ってきた時に、二度と同じことが起きないようにしたかった


対応


・医療機関などと連携しながら当該生徒の立ち直りに繋げていけたらなと考えていた

・関係生徒達には、しっかり指導した

・警察ではないので、それ以上のことは出来ない

・当該生徒との一連のやり取り(関わり方)も含めて指導していた

・「命に関わるんだぞ」「どれだけ重大な事をやっているのか分かっているのか」と言って指導した

・関係生徒には、どこが悪かったのか、今後どうしたらいいのかを考えさせた


対応の結果


・素直に認めた子もいたが、最後まで正直に話さなかった子もいた

・近所から通報があった問題の子もいたが、指導しても認めなかった

・自分の子供のやった事に向き合えない保護者もいた


金子校長の教育論


・子供は失敗して成長していく

・なんでもかんでも、イジメと評価することはできない

・子供の問題の背景に家庭の問題というのは無視できない


いじめの認知を阻害した要因


・当該生徒の母親と話し合っていこうとしたときに、警察の捜査が始まり、対応も制約を受けてしまった

「警察が動いているときは、イジメの話題には触れないで下さい」と言われたので、そのように対応した

・当該生徒本人と話をすることが出来なかった

・当該生徒の母親と、様々な課題について、話がしたかったが、突然、転校してしまった

「話し合いの場に弁護士を同席させるか否かの話」だけが残ってしまった


結論 何処に問題があったのか


1 それなりに根拠はあるものの「発達の問題」や「母親との関係性」にこだわりいじめの認知をしなかったこと

2 保護者の感情を受け止めきれなかったこと(寄り添いきれなかったこと)


考慮すべき情状


1 事案の受け止め、方針、関係生徒への対応、結果の振り返り、教育論には、何ら問題がないこと

2 イレギュラーな事態が起きたことで、次々と想定を越える状況の変化が生じたこと

3 それにより、当該生徒から、きちんと話を聞くことが出来なかったこと

4 そのような事態に遭遇した保護者の感情を受け止めるには、極めて高度なコミュニケーションスキルが必要であること


感想


子供は色んなことを話す。

強調して話すこともあるし、曖昧な話し方をすることもある。

そのひとつひとつを、どこまで真剣に受け止めるべきかは、親ですら悩む。

多感な時期の子は、沢山の問題行動を起こすだろう。

そして、それらを一つずつ乗り越え、少しずつ成長していくものだ。

教職員たちは、そんな生徒たちを沢山抱えている。

私達は、今の彼らに、どこまで求めるべきだろう。

 

いじめ防止対策推進法や重大事態ガイドラインは、被害者に寄り添ったものではあるが、全ての学校の体制に即したものになっていない。

無論、そのような体制を学校が作れば良いのだが、自治体によっては、金銭的な事情や人員等の問題もある。

今回のような事件でも起きない限り、予算も付かないだろう。

すべては、罰則がないことに、問題がある。

罰則さえあれば、自治体は、否が応でも、予算を付け、学校や市教委に、きちんとした体制を作らせるだろう。

 

また、被害に遭った子の保護者の感情を受け止めることは、決して簡単なことではない。

それは、私自身も日々、実感しているところだ。

発達障害が絡む事案も捉え方が難しい。

場面によっては、被害者が加害者に見えることもあるからだ。

事案の分析は、世間が思う程、簡単なものではない。

専門家を集めた第三者委員会ですら、1年4カ月もの期間を要している。(彼らは、時間を掛け過ぎではあるが)

それを学校の職員に任せるためには、それなりの仕組みが出来ていなければならない筈だ。

しかし、法は、22条調査の規定をするのみで、具体的な運用についてまでは何ら言及していない。

このような状態では、学校によって、対応にバラツキが出るのも当然である。

 

話を戻すが、金子校長は、世間が言う程のことをしたのだろうか。

いじめではなく、特性に起因する「コミュニケーション上の問題」や「突発的な行動」と捉え、いじめとしての対応ではなく、医療機関との連携を含む、より広範な支援を検討し、対応したとしても、100%間違いとは言えない。

また、そのように捉える要因となった、いくつかのエピソードも、彼の視点からすれば、配慮し得るものだったろう。

 

こだわりとコミュニケーションの問題は、発達障害が抱える問題でもある。

私達は、何に配慮し、何を咎めるべきなのだろうか。


 

 

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